55-4-4(チェスという思想3 99/11/1)
龍樹と同じくインド生まれのボードゲーム、チェスや将棋の原型といわれるチャト
ランガははじめ、四人制のゲームであったと考えられていた。のちに四人制は後代の
ものだとされたものの、そこには当初からひとつの盤を四人で囲む可能性があったと
言えないこともない。
四方から一気にゲームを把握すること。そのとき、脳は通常の生活とは別の状態に
なる。
チェスにおいても白と黒の両側から一気に指し手を読もうとすることは珍しいこと
ではない。
相手の攻め筋を見るには自分と逆の方向から駒の動きを読むのである。将棋もむろ
ん同じことだから、考えてみるといい。我々は攻めと受けを同時的に観相しているの
である。
この際の脳がすなわち、アンフラマンスへと通じている。
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