55-1-12(チェス・ルール2)
下端の一列を見て欲しい。中央右側がキング、左がクイーン。白のキングは黒いマス目 の上におり、クイーンが白マスの上というのが面白い。ゲームの主役たる王は最初から敵 の色の上にいなければならないのだ。この不均衡は上端、黒の陣営でも同じである。黒の 王は白いマス目の上にいる。
さて、ふたつの駒をはさんで、配列はようやく左右対称となる。王と女王の隣がビショ ップ(僧侶)、その外側がナイト(騎士)、両端がルーク(塔)。そして二列目にずらり と並ぶのがポーン(歩兵)である。
続いて、動きを説明したい。これも簡単に。
歩兵は前進のみ。後退は出来ない。範囲は最初の一歩を除いてひとマスである(それ ぞれ最初の一歩のみ、望めばふたマス進むことが出来る)。将棋の歩と違って斜め前の駒 しか取れず、したがって同じ筋で歩兵同士がぶつかると互いに何も出来なくなる。
ルークは飛車と同じ。前後左右にどこまでも直進し、相手の駒を取れる。
ビショップは角と同じ駒で斜めにどこまでも進める。
ナイトは桂馬に近いが、八方向に動くことが出来るのが違いとなる。隣接するマスか ら斜めにひとつ進んだ場所に移動出来、他の駒を飛び越すことが可能である。
クイーン。チェスではこれが最強の駒となる。ルークとビショップの動きを兼ね備え ており、つまり「飛車・角」と言える。
キングは前後左右斜めにひとマスずつ。こちらは将棋の王将同様である。
さて、ここに付け加えなければならないことがふたつだけある。ひとつは将棋と違って 取られた駒が帰ってこないこと。もうひとつは、歩が”成る”のと同様にして、敵陣の最 奥に到達するしたポーンが他の駒に”変化”出来ることである。変化の選択はキング以外 の駒すべてだが、ほとんど必ず最強の駒クイーンになると考えてよい。ポーンは女王にな る可能性を秘めた駒だということだ。
以上がチェスである。
これで僕も話が進めやすい。
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